TOP > 菊井の漢方薬局 日記 > 徒然健康通信 第十九号 平成二十四年十月
こんにちは、「菊井の漢方薬局」です。
身近な健康の話題を発信しております。
※ 被災に備えて
ご自分が飲んでいる薬の名前をメモして財布に入れたり、携帯電話のカメラで撮影しておきましょう。
ちょっとした病気の話19「慢性胃炎」
慢性胃炎は、胃粘膜の状態によって、表層性胃炎(胃粘膜表面で軽い炎症のある状態)、びらん性胃炎(炎症により胃粘膜表面がえぐれた状態)、萎縮性胃炎、肥厚性胃炎(胃粘膜表面が正常より厚く見える状態)に分けられます。そのうち一番多いのは萎縮性胃炎で、胃粘膜の炎症が長く続いたために胃粘膜自体が萎縮し薄くなっている状態の慢性胃炎です。また、最近では胃粘膜に何の異常も見られないのに慢性的に胃の不快症状を引き起こす、NUD(Non-ulcer Dyspepsia:潰瘍のない消化不良)も見られます。症状は胃の不快感、胃もたれ、食後の腹痛、空腹時胃痛、食欲不振、胸焼けや吐き気などです。原因は過度の喫煙や飲酒、加齢による胃の老化、ピロリ菌の感染などです。治療法は胃酸の分泌を抑える薬や胃腸機能を調整する薬が使われます。東洋医学では、胃腸全般を脾胃(ひい)と呼び、食物の消化吸収排泄に携わる重要な器官ととらえています。いろんな症状があっても、まず脾胃の状態を整えるのが、漢方の基本と言ってよいでしょう。
ここで一句
「悲しいかな 老化の波は 内臓まで」
身近な生薬の話19「ゲンノショウコ」
ゲンノショウコはドクダミなどと共に古くから日本で用いられてきた民間薬です。花期に地上部を採取し、乾燥させたものを用います。タンニンを含み、主に下痢止めや健胃、慢性胃炎、利尿、外用では腫れ物、しもやけの洗浄などに用います。入浴剤として冷え性の方に用いることもあります。ゲンノショウコという名前は飲んでたちまち効果が現れたことで「現に良く効く証拠」→「現の証拠」→「ゲンノショウコ」と呼ぶようになったと言われております。当店では500g 1600円で販売中です。